株式会社マルナカ・ナカノ工業 専務取締役 | 中野 規(なかの・さとし)
(※掲載情報は2021年3月時点の内容です。)
公務員、一般企業での営業職、建築などの仕事を経て27歳で「ガスの仕事」に飛び込んだ。
現在は、高圧、中圧、低圧とあるガス工事のうち、主に中圧ガス管埋設工事に携わっている。
私たちが担っているのは、主に都心部や市街地で行う新たなガス管の埋設や古くなったガス管の入れ替え工事です。いわゆる「土木系の仕事」だと言えます。
土木と聞くと「泥だらけになってする仕事」とイメージされるかもしれませんね。
しかしこの仕事では、「都市・市街地ならではの課題」に向き合う必要があり、皆さんが想像する以上に「幅広い分野の技術・仕事」が集約されています。こうした土木工事のことを「都市土木」と呼んでいます。
主に市街地で埋設される中圧ガス管工事の場合は、大きな車道を開削して行うことが多いものです。そのため工事を実施するには、車の流れを一時的に止めることに加え、札幌都心部での工事では特に、地下通路や地下鉄、ガス管以外の埋設物等への配慮が必要不可欠なのです。
そうした現場では、的確な「情報と技術」が欠かせません。ひと口に「ガス工事」と言っても、その裏には「さまざまな仕事」が存在していることを、ぜひ知ってもらいたいですね。
そして「さまざまな仕事」が存在している分、ガス工事に携わる「配管匠人」には、幅広い可能性が秘められていることに気づいてほしい。
私たちが担っている仕事のこと、毎日泥だらけになって家に帰る私のことを、ある日妻が「パパは地球のお医者さんなんだよ」と、子どもたちに向かって話していました。「お医者さんって何?」と尋ねると、ガス管は血管、ガス管を覆う道路は皮膚だろうと。
「なるほど」と思うと同時に、「俺、そういう仕事をしていたんだ」というプライドというか、やりがいを強く感じるようになりました。これをきっかけに子どもたちは、私が働いている現場を見に来てくれるようにもなったんですよね。
妻と街へ出掛けた際、ときどき「ここにガス管を埋めた」「ここにも」なんて話すことがあります。その満足感、達成感というのでしょうか。地面の下ではあっても、自分たちの仕事は形として残っている。
これがインフラ系の仕事の醍醐味というか、楽しさですよね。
[配管匠人の所属会社]:株式会社マルナカ・ナカノ工業